ゴルフ:ペリア方式入門

ゴルフ:ペリア方式入門

ゴルフの初心者

先生、ぺリア方式って難しくてよくわからないんです。簡単に言うとどういうものですか?

ゴルフ研究家

そうだね、簡単に言うと、公式のハンデを持っていない人たちが公平に競えるように、いくつかのホールのスコアからハンデを計算する方法だよ。隠しホールを決めて、その合計スコアから計算するんだ。

ゴルフの初心者

隠しホールを決めるってどういうことですか?

ゴルフ研究家

例えば、全部で18ホールあるコースで6つのホールをこっそり選んでおくんだ。プレーする人はどのホールが選ばれているかを知らないままプレーする。そして、選ばれた6つのホールのスコアの合計からハンデを計算するんだよ。だから、実力だけでなく、運も少し関係してくるんだね。

ぺリア方式とは。

ゴルフの大会で、公式のハンディキャップを持っていない人が参加する場合に、ハンディキャップを計算する方法の一つに「ペリア方式」があります。この方法では、前半9ホールと後半9ホールそれぞれから、パー3、パー4、パー5のホールを1つずつ選びます。どのホールを選んだかは秘密にしておきます。競技者が選んだ6つのホールのスコアの合計を3倍にし、そこからコースのパー(例えば72)を引きます。その結果に0.8を掛けた数が、その競技者のハンディキャップとなります。日本では、ホールの長さには関係なく、パーの合計が24になる6つのホールを選ぶのが一般的です。また、日本独自のやり方として、隠すホールの数を2倍の12ホールにした「新ペリア方式」もあります。ちなみに、正しい英語表記は「ペオリア・システム」です。

ペリア方式とは

ペリア方式とは

仲間内で楽しむゴルフの集まり、コンペ。実力が違う人たちが集まる時、公平に競い合うための仕組みが必要です。その一つがペリア方式です。この方式は、公式のハンデを持っていない人が対象で、競技が終わってからハンデを計算するのが特徴です。

ペリア方式では、まず「隠しホール」を選びます。これは、プレーするゴルフ場の前半9ホール(アウトコース)と後半9ホール(インコース)からそれぞれ、短いパー3、中くらいのパー4、長いパー5のホールを1つずつ、合計6つのホールを無作為に選びます。どのホールが選ばれるかは、参加者には競技が終わるまで秘密です。

全員がプレーを終えたら、各参加者の隠しホールのスコアを合計します。例えば、隠しホールで叩いた回数が合計30だったとしましょう。この合計スコアに3をかけると90になります。そこから、ゴルフ場の標準打数(パー)である72を引きます。90-72は18ですね。さらに、この18に0.8をかけます。すると14.4となり、これがその人のハンデとなります。つまり、その人は本来のスコアから14.4を引いた数字で競うのです。

このように、実際にプレーした結果からハンデを計算するペリア方式は、実力に差があっても、運の要素も加わり、誰もが楽しめるコンペを実現するのに役立ちます。また、隠しホールが事前にわからないため、すべてのホールで集中してプレーする必要があります。これにより、普段よりも良いスコアが出ることもあるでしょう。

項目 内容
対象者 公式ハンデを持っていない人
ハンデ計算のタイミング 競技終了後
隠しホール アウトコースとインコースからそれぞれパー3、パー4、パー5を1つずつ、合計6ホールを無作為に選択(競技終了まで秘密)
ハンデ計算方法 (隠しホールのスコア合計 × 3 – 標準打数) × 0.8
競い方 本来のスコアから計算されたハンデを引いた数字で競う
メリット 実力差があっても楽しめる、運の要素が加わる、全てのホールで集中してプレーする必要がある

日本のペリア方式

日本のペリア方式

我が国独特のペリア方式は、ゴルフ競技をより公平に、そして多くの参加者が楽しめるように工夫された採点方法です。競技を行う際には、まず始めにコース全体から6つのホールを選び出します。この際、前半9ホール(アウトコース)と後半9ホール(インコース)からそれぞれ最低1ホールは必ず選択しなければなりません。残りの4ホールは、アウト、インどちらから選んでも構いません。ただし、選ばれた6つのホールの合計パー数が24になるように調整することが重要です。

例えば、パー5が1つ、パー4が3つ、パー3が2つといった組み合わせが考えられます。この合計パー数を24に揃えるというルールは、様々な難易度や長さのホールを組み合わせることで、参加者間の技量差を公平に反映させるための工夫です。

海外、特に発祥の地であるアメリカでは、パーの種類ごとに定められたホール数を選ぶという方法が一般的です。しかし、日本のゴルフ場はアメリカに比べて規模が小さく、コースの難易度設定も多様です。そのため、単純にパーの種類だけでホールを選ぶと、コースの特性がハンディキャップに適切に反映されない場合があります。そこで、日本のペリア方式では合計パー数を24に固定することで、コースの個性を考慮した、より公平なハンディキャップ算出を実現しています。

この日本独自のペリア方式は、現在、多くのゴルフ競技会で採用されています。特に、アマチュアゴルファーのコンペでは定番となっており、参加者にとって馴染み深い方式と言えるでしょう。この方式は、実力差を気にせず、誰もがゴルフ競技を楽しめる、まさに日本らしい工夫と言えるでしょう。

特徴 詳細
ホール選定 コース全体から6ホールを選定。アウトコースとインコースからそれぞれ最低1ホールを選択。残りの4ホールはアウト、インどちらから選んでも良い。
合計パー数 選定された6ホールの合計パー数は24。パー5が1つ、パー4が3つ、パー3が2つといった組み合わせ。
目的 様々な難易度や長さのホールを組み合わせることで、参加者間の技量差を公平に反映させる。
日本とアメリカのゴルフ場の違い 日本のゴルフ場はアメリカに比べて規模が小さく、コースの難易度設定も多様。
ペリア方式の利点 コースの個性を考慮した、より公平なハンディキャップ算出を実現。
採用状況 多くのゴルフ競技会で採用、特にアマチュアゴルファーのコンペでは定番。
メリット 実力差を気にせず、誰もがゴルフ競技を楽しめる。

新ペリア方式

新ペリア方式

新ペリア方式は、日本で独自に改良されたハンディキャップ算出方法です。従来のペリア方式では、一部のホールのスコアを隠してハンディキャップを計算していました。この隠すホールの数を従来の6つから12に増やしたものが、新ペリア方式です。

ゴルフのスコアは、その日の調子や、たった一度の大きなミスで大きく変わることがあります。例えば、池に入れてしまったり、林に打ち込んでしまったりといった、不運な出来事が一度あるだけで、スコアが大きく崩れてしまうことは、ゴルフをプレーする人なら誰でも経験があるでしょう。しかし、このような偶発的な出来事は、必ずしも実力を反映しているとは言えません。実力のある人が、たまたま一度のミスでスコアを崩したとしても、それはその人の本当の実力ではないはずです。

そこで、新ペリア方式では、より多くのホールのスコアを使ってハンディキャップを計算することで、このような偶発的なミスや好調不調の影響を減らし、より正確に実力を反映したハンディキャップを算出しようとしています。具体的には、18ホールのラウンドのうち、12ホール分のスコアをハンディキャップの計算に使用します。これにより、一度のミスが全体のスコアに与える影響を小さくし、より安定したハンディキャップを算出することが可能になります。

確かに、隠しホールの数が増えることで計算は複雑になります。しかし、コンピュータの普及により、複雑な計算も容易にできるようになりました。そして、その複雑な計算の結果として得られる精度の高いハンディキャップは、競技の公平性を高めることに繋がります。実力に差がある人同士が対戦する場合でも、ハンディキャップを適切に設定することで、実力伯仲の熱戦を楽しむことができます。新ペリア方式は、日本のゴルフコンペで広く使われており、多くのゴルファーに支持されています。手軽に、そして公平にゴルフを楽しめる方法として、今後も新ペリア方式は日本のゴルフ界で重要な役割を果たしていくことでしょう。

項目 説明
新ペリア方式 日本で独自に改良されたハンディキャップ算出方法
従来のペリア方式との違い ハンディキャップ計算時に隠すホール数を6から12に増加
目的 偶発的なミスや好調不調の影響を減らし、実力を反映したハンディキャップ算出
計算方法 18ホール中12ホールのスコアを使用
メリット
  • 一度のミスが全体スコアに与える影響を小さくし、安定したハンディキャップ算出が可能
  • 精度の高いハンディキャップにより、競技の公平性向上
  • 実力差のある対戦でも、ハンディキャップで実力伯仲の熱戦が可能
普及状況 日本のゴルフコンペで広く使用、多くのゴルファーに支持

公式名称

公式名称

競技ゴルフの世界では、実力差のある者同士が公平に競えるように、様々な工夫が凝らされています。その中で、ハンディキャップという考え方は実力差を埋める重要な役割を果たします。ハンディキャップには様々な算出方法がありますが、日本では「ペリア方式」が広く知られています。このペリア方式は、実力に差があっても楽しくゴルフをプレーできる仕組みとして、多くのゴルファーに親しまれています。

実は、この日本で親しまれているペリア方式は、アメリカ合衆国イリノイ州の都市、ピオリアにあるゴルフ場で生まれた採点方式です。正式な英語表記は「ぺオリア・システム (Peoria System)」であり、本来の発音は「ピオリア」です。ピオリアという地名は、アメリカ先住民の言葉に由来しており、様々な説がありますが、「肥沃な土地」や「バッファローの集まる場所」といった意味を持つとされています。このピオリアという土地で生まれた採点方式が、海を渡って日本に伝わったのです。

日本では、いつの間にか「ピオリア」ではなく「ペリア」という発音になり、そのまま「ペリア方式」として定着しました。長年の慣習から、現在でも「ペリア方式」という名称が広く使われています。正式名称は「ピオリア・システム」ですが、日本で「ペリア方式」と呼ぶことに問題はありません。なぜなら、ゴルフという競技は、ルールやマナーを重んじながらも、同時に楽しむことが大切だからです。厳密な名称にこだわるよりも、仲間同士で楽しくプレーできることが、ゴルフの醍醐味と言えるでしょう。ですから、日本で広く普及している「ペリア方式」という呼び方で、これからもゴルフを楽しみましょう。

項目 内容
ハンディキャップの目的 実力差のあるプレイヤーが公平に競えるようにする
日本で一般的なハンディキャップ方式 ペリア方式
ペリア方式の正式名称 ピオリア・システム (Peoria System)
ペリア方式発祥の地 アメリカ合衆国イリノイ州ピオリア
ピオリアの語源 アメリカ先住民の言葉で「肥沃な土地」や「バッファローの集まる場所」
日本での名称の変遷 ピオリア → ペリア
ゴルフで大切なこと ルールやマナーを守り、楽しむこと

計算例

計算例

競技を公平にするための仕組みであるハンデキャップの計算方法について、具体例を挙げて説明します。ある人がゴルフ場を回り終えたとしましょう。そのゴルフ場の標準打数は72で、事前に決めておいた特定のホール、いわゆる隠しホールのスコアの合計が30だったとします。まず、隠しホールのスコアの合計である30に3をかけます。すると、90になります。これは、全体のスコアを推定するための計算です。次に、この90からゴルフ場の標準打数である72を引きます。すると、18になります。この18は、標準打数からどのくらい離れているかを示す数字です。最後に、この18に0.8をかけます。すると、14.4になります。つまり、この人のハンデキャップは14.4となります。このようにして計算されたハンデキャップを使って、競技参加者間のスコアの差を調整することで、実力に開きがあっても公平に競争することができます。この計算方法は、比較的簡単な手順でハンデキャップを算出できるため、競技会の運営者の負担も軽くすることができます。また、隠しホールで叩いた打数が多い、つまりスコアが悪いほど、ハンデキャップは大きくなるように工夫されています。隠しホールで良いスコアを出した人はハンデキャップが小さくなり、反対に悪いスコアを出した人はハンデキャップが大きくなることで、実力に応じて適切な調整を行い、誰もが楽しめる公正な競争の場を作ることができるのです。

計算例

まとめ

まとめ

ゴルフの楽しみ方のひとつに、仲間同士で競い合うコンペがあります。しかし、実力の異なるプレイヤーが公平に競うためには、ハンデキャップの算出が重要になります。特に、公式のハンデキャップを持っていないプレイヤーが多い日本では、ペリア方式が広く採用されています。この方式は、競技終了後にスコアカードの一部を隠し、残りのホールのスコアからハンデキャップを算出することで、実力差を調整し、より公平な競争を実現します。

日本で一般的に用いられるペリア方式は、オリジナルの方式を改良したものです。オリジナルのペリア方式では隠すホールの数が少なかったため、運の要素が大きく影響していました。そこで、隠しホールの数を増やすことで、より正確に実力を反映したハンデキャップを算出できるよう改良されました。さらに、隠しホールの選び方にも工夫が凝らされています。例えば、各プレイヤーのスコアカードからランダムにホールを選び、良いスコアが出たホールと悪いスコアが出たホールをバランスよく隠すことで、偏りを防いでいます。

近年では、新ペリア方式も普及しています。新ペリア方式は、隠しホールの数をさらに増やすことで、より精度の高いハンデキャップ算出を可能にしています。これにより、実力伯仲のプレイヤー同士の競争がより白熱したものとなり、コンペの醍醐味をより一層味わうことができます。また、隠しホールの数が増えたことで、一度のミスが大きく響くことが少なくなり、初心者でも気軽にコンペに参加できるようになりました。

このように、ペリア方式や新ペリア方式は、公式ハンデキャップの有無に関わらず、誰もがゴルフコンペを楽しめる仕組みを提供しています。これらの方式は、アマチュアゴルファーにとって、技術の向上だけでなく、ゴルフを通じた交流の促進にも大きく貢献していると言えるでしょう。

方式 特徴 メリット
ペリア方式 スコアカードの一部を隠し、残りのホールのスコアからハンデキャップを算出
隠しホールの数を増やすことで、運の要素を減らし、実力差を反映
公平な競争を実現
新ペリア方式 隠しホールの数をさらに増やし、より精度の高いハンデキャップ算出
一度のミスが大きく響きにくい
実力伯仲のプレイヤー同士の競争が白熱
初心者でも気軽にコンペに参加できる