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ワンピース構造の秘密:飛びの進化を探る

玉ひとつ構造とは、ゴルフ玉の構造の中で最も基本的なものです。その名の通り、玉全体がひとつの素材でできていることを意味します。多くの場合、合成ゴムの一種が使われています。中心部分(コア)も外側部分(カバー)も、同じ素材で一体成型されているため、層構造を持つ玉とは根本的に異なります。 玉ひとつ構造の最大の特徴は、その単純さと丈夫さです。複雑な製造工程を必要としないため、価格が抑えられ、多くの練習玉に採用されています。また、一体成型ゆえに壊れにくいという利点もあります。多少乱暴に扱っても、層構造の玉のように層が剥がれたりする心配が少ないため、初心者の方や、練習場で繰り返し打つ際に適しています。 反発力は、層構造の玉と比べると劣ると言えます。そのため、飛距離を重視する競技志向のゴルファーにはあまり選ばれません。また、スピンもかかりにくいため、高度な球筋操作も難しいでしょう。しかし、打感は硬くしっかりとしているため、スイートスポットを外した際の感触が分かりやすく、自身の技術向上に役立ちます。 かつては、玉ひとつ構造がゴルフ玉の主流でした。しかし、技術の進歩とともに、より高性能な層構造の玉が開発され、競技の場ではそちらが主流となりました。現在では、主に練習用や初心者向けとしての役割を担っています。低価格で丈夫という特性を活かし、ゴルフの練習を始める際の最初の相棒として、多くのゴルファーに選ばれ続けています。