ターゲット

狙いを定めた場所へ正確に玉を運ぶことは、上手な競技者の証です。しかし、多くの人が、目標地点の手前で玉が止まってしまう「短い」ことで悩んでいます。この「短い」には、様々な原因が複雑に絡み合っています。まず、振り方の強弱の調整が上手くいかないことが挙げられます。強く振ろうとして力み過ぎたり、弱く振ろうとして中途半端な力加減になったりすると、狙った距離感を出すことは難しくなります。次に、使う道具選びの失敗も「短い」につながります。例えば、本来もっと飛ぶ道具を使わなければならない場面で、飛ばない道具を選んでしまうと、当然目標地点には届きません。また、競技場の地面の傾きや風の強さといった周りの状況も影響します。打ち上げの場面では、平らな場所よりも玉は飛ばないので、それを見越した道具選びや振り方が必要です。風も、向かい風では玉の飛びを抑え、追い風では玉をより遠くへ運ぶため、風の強さを正確に読み取ることが重要です。そして、これらの技術的な側面に加えて、心の状態も大きな影響を与えます。目標地点までの距離が長かったり、周りの視線を感じたりすると、緊張して本来の実力を発揮できない場合があります。このような様々な要因が「短い」を引き起こすため、まずは自分の振り方を冷静に見つめ直し、何が原因なのかを突き止めることが大切です。練習場では、色々な道具を使って様々な距離を打ち、それぞれの道具でどのくらい玉が飛ぶのかを把握しましょう。どの道具でどの地点を狙うのか、正確に見極めるためには、日々の練習で感覚を磨くしかありません。傾斜や風などの周りの状況も踏まえ、状況に合わせた道具選びと振り方の調整を心掛けましょう。上手な競技者は、これらの要素を瞬時に見極め、最適な打ち方を判断しています。私たちも、経験を積むことで、自然と状況判断の力が付いてきます。焦らず、一つずつ問題を解決していくことで、競技の本当の面白さを味わえるようになるでしょう。