
地面に食い込んだボール:プラグドボール
芝の上に置かれた小さな白い球が、勢いよく放たれた後、まるで吸い込まれるように地面に突き刺さり、ぴたりと動かなくなることがあります。まるで誰かが意地悪をして、地面に埋め込んだかのように見えるこの現象を、突き刺さった球、もしくは突き刺さった一打などと呼びます。
これは、よく手入れされた緑の絨毯に見える場所でも、芝が長く、地面に水分が多く含まれている時によく起こります。例えば、朝露で濡れた芝生や、雨上がりの柔らかい地面などです。このような状態では、地面は普段よりも柔らかく、まるでスポンジのようです。勢いよく飛んできた球は、この柔らかい地面に深く突き刺さり、抵抗を受けて止まってしまうのです。
一見すると、ただ運が悪かっただけのように思えるかもしれません。しかし、競技の規則では、このような場合に特別な救済措置が認められています。というのも、地面に突き刺さった球を打つことは、通常の状態よりもはるかに難しいからです。まるで地面に根が生えたように固まっている球は、クラブで捉えにくく、きれいな当たりを出すことができません。そのため、球が思ったように飛ばなかったり、方向が大きくずれたりする可能性が高くなります。最悪の場合、クラブが球の下を滑ってしまい、全く飛ばないことさえあります。
このような不運によって競技の結果に大きな影響が出ないように、突き刺さった球に対しては、救済措置が設けられているのです。これにより、競技者は不当に不利な状況に置かれることなく、公平に技を競い合うことができます。突き刺さった球は、一見すると小さな出来事ですが、競技の公平性を保つ上で重要な要素なのです。