
ゴルフ規則の変更点:局外者から外的影響へ
ゴルフという競技は、上手さや作戦だけでなく、周りの環境や様々な出来事への対応が求められる奥深いものです。競技中に影響を与えるかもしれないものはたくさんありますが、以前のゴルフ規則では、これらをまとめて「局外者」と呼んでいました。局外者とは、競技をしている本人、その人のボール、使っている道具、そして試合形式がマッチプレーの場合は対戦相手の本人、ボール、道具を除いた、コース上のあらゆる人、物、出来事を指します。
具体的に言うと、他の競技者、見ている人、手伝いの人、動物、動かせる邪魔なものなどが局外者に当たります。これらのものは、競技の進み具合に直接的または間接的に影響を与えることがあり、競技者は常にこれらの存在を気にしながらプレーを進める必要がありました。
例えば、他の競技者のボールが自分のボールの近くに止まり、それが自分のパッティングの邪魔になるといった場合があります。自分の打つ方向に他のボールがあることで、狙ったところに打てなくなる可能性があるからです。また、見ている人の動きや声に気を取られて集中力を失ってしまうこともあります。大勢の人に見守られている中でプレーをするのは、少なからず緊張感を伴います。見ている人の動きや声に反応してしまい、本来の実力を発揮できない場合もあるでしょう。他にも、木の枝が風で揺れてボールに当たり、思わぬ方向にボールが飛んで行ってしまう、といったことも考えられます。風は自然現象であり、競技者がコントロールできるものではありません。このような不測の事態にも対応していく必要があるのです。
このように局外者の存在は、ゴルフの難しさの一つであり、競技者はこれらの影響をできるだけ少なくしながら、良い結果を目指してプレーしなければなりませんでした。ゴルフは、技術や戦略だけでなく、精神力や対応力も試される競技と言えるでしょう。