
逆手握りでパット巧者!
打ち方の小さな穴埋めを目標とする人にとって、様々な握り方は試してみる価値があります。数ある握り方の種類の中でも、少し変わったものとして『逆手握り』があります。これは、まるで野球の棒を握る時のように、右利きの打ち手の場合、左手を右手の握りの下に重ねて握る方法です。別名『交差握り』とも呼ばれ、近年では上手な打ち手の中にもこの握り方をする人が増えてきています。一見風変わりに見えるこの握り方ですが、それにはパッティングの正確さを上げるための様々な利点があるのです。
まず、この握り方をする最大の利点は、手首の余計な動きを抑えられることにあります。パッティングで最も大切なのは、狙った場所へ正確に球を送り出すことです。しかし、手首の動きが入ってしまうと、狙いと異なる方向へ球が進んでしまうことがあります。逆手握りは、手首を固定し、肩と腕を使って大きな振り子のように打つことを可能にします。これにより、方向性が安定し、思った通りの場所に球を寄せやすくなります。
さらに、この握り方は、左右の手の役割を明確にする効果もあります。右利きの場合、右手はクラブの向きや距離感を、左腕は振りの安定性を主に担います。逆手握りでは、右手が下になることで、右手の感覚をより繊細に感じ取ることができ、距離感を掴みやすくなります。また、左手が上になることで、腕全体が固定されやすくなり、安定した振りを実現できます。
もちろん、この握り方が全ての人に合うとは限りません。しかし、パッティングの安定性に悩んでいる人や、方向性と距離感をもっと良くしたいと考えている人は、一度試してみる価値があるでしょう。自分の体格や感覚に合った握り方を見つけることが、パッティング上達への近道となります。