シーサイド

海辺の草原に作られた競技場、それが海風の吹きすさぶリンクスです。この競技場の最大の特徴は、絶え間なく変化する風の存在と言えるでしょう。風の向きは常に変わり続け、同じ場所であっても、その都度、異なる戦略が求められます。風を読み、風と戦う知恵こそが、良い結果を出すための重要な鍵となります。 一見すると、高低差の少ない平坦な場所のように見えますが、自然の地形を巧みに利用した起伏や落とし穴のような深いバンカーが行く手を阻みます。まるで自然が相手と試合をしているかのようです。これがリンクスという競技場の魅力と言えるでしょう。 風は時に優しく、時に牙を剥きます。向かい風では、低い弾道の玉で風を切り裂き、風の抵抗を減らす技術が求められます。追い風では、風の力を利用して大きな飛距離を狙うことができますが、風の強さを正確に見極める必要があります。横風では、風の影響を計算し、玉の落ちる位置を予測する能力が試されます。さらに、風の強さだけでなく、風向きも刻々と変化するため、同じ場所でも毎回異なる判断が求められます。 自然の地形を活かした起伏も、競技の難易度を高める要素の一つです。一見平坦に見えても、微妙な傾斜や芝目の変化が玉の転がり方に大きく影響します。そのため、正確な位置取りと距離感の把握が重要になります。また、深いバンカーは、一度捕まると脱出が難しく、大きな痛手となるため、正確な狙いと技術が求められます。 このように、リンクスは自然との知恵比べを楽しむことができる競技場です。熟練者であっても、その難しさに何度も挑みたくなる、不思議な魅力を持っているのです。