
冬ゴルフの緑を守る、ライグラス
ゴルフ場を彩る緑の芝生。実は、一種類ではなく様々な種類が存在します。気候や土壌、プレーヤーの希望に合う芝を選ぶことが、美しいゴルフ場を作る上で重要です。
日本では、高麗芝がよく用いられます。高麗芝は夏場に力強く成長し、緑鮮やかな景観を作り出します。しかし、寒さが厳しくなる冬には休眠状態に入り、茶色く変色してしまいます。冬でも緑を保ちたい場合は、西洋芝の一種であるベントグラスが選択肢となります。ベントグラスは、高麗芝に比べて葉が細く、密な芝生を作り出すため、より滑らかな仕上がりが期待できます。パッティングの転がりも良く、繊細なプレーを求める上級者向けのゴルフ場によく使われています。ただし、ベントグラスは高麗芝よりも管理に手間がかかるという側面もあります。
他にも、寒さに強い芝の種類も存在します。例えば、ノシバは日本の在来種で、耐寒性が高く、冬でも緑を保つことができます。また、管理の手間も比較的少ないため、公園や庭園などでも広く利用されています。近年では、これらの芝の長所を組み合わせた改良品種も開発されており、それぞれのゴルフ場の環境や目的に合わせて最適な芝が選択されています。
このように、芝の種類によって見た目やプレーの質、管理の手間などが大きく異なります。ゴルフ場の芝生は、ただ緑であれば良いというわけではなく、プレーヤーの満足度やゴルフ場の運営にも関わる重要な要素です。芝の種類ごとの特性を理解し、適切な管理を行うことで、一年を通して美しい緑と最高のプレー環境を提供することが可能になります。