用品 ゴルフボールの秘密：サーリンとは？
ゴルフ競技で使う白い小さな球、ゴルフボール。その表面を覆う大切な素材、サーリンについて詳しくお話しましょう。サーリンは、アメリカのデュポン社が生み出した、特別な合成樹脂で、正式には商標登録された名称です。
このサーリンは、特に二つの部品から作られるツーピースゴルフボールの外側の層に使われています。なぜなら、サーリンは大変丈夫で、こすれに強い性質を持っているからです。ゴルフクラブで何度も強く打たれても、表面に傷がつきにくく、ゴルフボールが持つ本来の性能を長く保つことができます。また、打った時の衝撃をうまく跳ね返す力も強く、ボールがより遠くまで飛ぶことにも貢献しています。
さらに、サーリンには加工しやすいという利点もあります。これは、ゴルフボールを作る過程で大変重要な要素です。複雑な模様や表面の小さな凹凸を正確に作り出すことができ、ボールの飛行性能向上に役立っています。
サーリンが登場する以前、ゴルフボールのカバーには別の素材が使われていましたが、耐久性や飛距離の面で課題がありました。サーリンの登場は、これらの課題を解決し、ゴルフボールの進化に大きく貢献しました。多くの競技者がその優れた性能を認め、愛用するようになり、今や現代ゴルフには欠かせないものとなっています。
近年では、二つの部品で作られるツーピースボールだけでなく、三層以上の部品で構成された多層構造のゴルフボールにもサーリンが使われています。このように、サーリンの活躍の場はますます広がり、ゴルフボールの性能向上を支える、まさに縁の下の力持ちと言えるでしょう。
