ゴルフコースの障害物:ルールと対処法
ゴルフの初心者
ゴルフの障害物って、コース上にある人工物ってことで合ってますか?例えば、道路とか人工の氷とか。
ゴルフ研究家
だいたい合っています。ただし、アウトオブバウンズの境界を示すものや、委員会がコースの一部と決めたものは障害物とは呼びません。具体的には、アウトオブバウンズの壁や杭、コースと一体となっている橋の土台などは障害物ではありません。
ゴルフの初心者
なるほど。じゃあ、コースにあるベンチとか人工の池の縁は障害物になりますか?
ゴルフ研究家
はい、ベンチや人工の池の縁は障害物です。そして、障害物には動かせるものと動かせないものがあります。動かせる障害物は、プレーの邪魔になるなら、邪魔にならないところに動かしても構いません。動かせない障害物の場合は、ルールに従って救済を受けられます。
障害物とは。
ゴルフコースにある人工物で、道や通路の舗装部分や側面、人工の氷などは『障害物』と呼びます。ただし、コースの区域外を示す壁、柵、杭、レールなどは障害物ではありません。また、コース区域外にある動かせない人工物や、コースの一部と見なされている建物なども障害物には含まれません。障害物は、ルール上、『動かせる障害物』と『動かせない障害物』の2種類に分けられます。動かせる障害物は、スイングの邪魔になる場合だけでなく、プレーの線上にあっても邪魔にならない場所に移動できます。一方、動かせない障害物がスタンスやスイングの邪魔になる場合は、救済のニアレストポイントから1クラブの長さ以内で、ホールに近づかない場所にボールを無罰でドロップしてプレーできます。
コース上の障害物とは
競技の場となる場所には、自然の地形以外にも、人の手によって作られた様々な物が置かれていることがあります。ゴルフのルールでは、これら人工物のうちいくつかは「障害物」と定められており、競技者の打球に影響を及ぼすことがあります。どのような物が障害物となるのかを正しく理解することは、円滑な競技を進める上でとても大切です。
まず、人が作った道や通路の表面と側面は、障害物とみなされます。例えば、舗装されたカート道路や、砂利が敷かれた通路などが該当します。また、冬場に競技を行う際に、人工的に作られた氷も障害物となります。自然に凍った池や水たまりは障害物ではありませんが、人の手で水を撒いて凍らせた場所は障害物となるため注意が必要です。
一方で、競技場の境界を示すために設置された壁や柵、杭、そしてレールなどは障害物とはみなされません。これらは境界を示すための物であり、打球の妨げとなることを意図して設置された物ではないからです。また、競技場の外(アウトオブバウンズ)に存在する動かせない人工物も障害物ではありません。競技場外にある物は、そもそも競技に直接関係ないと考えられるからです。さらに、競技委員会によって競技場の一部と定められた建物なども障害物には含まれません。例えば、クラブハウスや休憩所などが該当します。これらは競技場の一部と見なされるため、障害物としては扱われません。
このように、人工物であっても全てが障害物となるわけではありません。障害物の定義を正しく理解し、状況に応じた適切な処置を取ることで、スムーズな競技運営が可能となります。
人工物 | 障害物? | 備考 |
---|---|---|
人工の道・通路(表面と側面) | ○ | カート道路、砂利道など |
人工的に作られた氷 | ○ | 自然に凍ったものは障害物ではない |
競技場の境界を示すもの(壁、柵、杭、レール) | × | 境界を示すためのもの |
アウトオブバウンズにある動かせない人工物 | × | 競技に直接関係ないもの |
競技場の一部と定められた建物 | × | クラブハウス、休憩所など |
動かせる障害物
競技を行う上で、取り除くことが出来るものと出来ないものがあります。それらはプレーヤーの動きや球筋の邪魔となる場合があります。取り除くことが出来るものは、プレーヤーの動きや球の転がる線上にある場合、罰なしで動かすことが出来ます。例えば、熊手、水撒き器の頭、ごみ入れなどがこれに当たります。これらは、自身のスイングの邪魔になる場合だけでなく、球の転がる線上にある場合でも、プレーヤーが邪魔にならない場所に移動させることが出来ます。移動させる際に、芝の状態を悪くしてはいけません。元の場所に戻す必要はありませんが、他の競技者の邪魔にならないように配慮する必要があります。
取り除くことが出来るものを動かした結果、球が動いてしまった場合は、元の場所に戻せば罰はありません。例えば、ティーグラウンドに置いてある球を打つ前に、熊手を動かし、そのはずみで球が動いてしまった場合、球を元の位置に戻してプレーを続ければ良いのです。また、グリーン上でパッティングのライン上に落ち葉があった場合、拾い上げてプレーを続けることができます。この場合も、もし落ち葉を取り除いた際に球が動いてしまっても、球を元の位置に戻してプレーを続ければ罰則はありません。しかし、取り除くことが出来ないものを動かしてしまった場合は罰則が科せられますので、注意が必要です。例えば、木や杭、固定された石などは動かすことが出来ません。これらのものを動かしてしまった場合、ルールに基づいて罰打が加算されます。したがって、プレー前にどのようなものが動かせて、どのようなものが動かせないのかをしっかりと確認しておくことが大切です。競技をスムーズに進めるためにも、これらの決まりを理解し、正しくプレーしましょう。
種類 | 説明 | 移動による球の移動 | 罰則 |
---|---|---|---|
取り除くことが出来るもの | 熊手、水撒き器の頭、ごみ入れなど。 プレーヤーの動きや球の転がる線上にある場合、罰なしで動かすことが出来る。芝の状態を悪くしてはいけない。 元の場所に戻す必要はないが、他の競技者の邪魔にならないように配慮する。 |
元の場所に戻せば罰なし | なし |
取り除くことが出来ないもの | 木や杭、固定された石など | – | あり |
動かせない障害物
競技を行う上で、コースの中には取り除くことのできない人工物があります。これらを動かせない障害物と呼びます。例えば、建物や橋、排水溝、舗装された道、保護柵などが該当します。これらの障害物が、球の位置やスタンス、予定していたスイングの邪魔になる場合、規則に基づいて特別な救済を受けることができます。この救済は罰打なしで受けることができます。
まず、障害物から最も近い地点で、かつホールに近づかない地点を探します。これをニアレストポイントと言います。ニアレストポイントが確定したら、そこから1クラブの長さの範囲内で、かつホールに近づかない場所に球を落とします。この際、使用するクラブはプレーヤーがそのホールで使用する予定のクラブの中で最も長いクラブを使います。パターは除きます。
例えば、ニアレストポイントが深いラフの中だったとしても、そこから1クラブの長さの範囲内で、フェアウェイのような良いライに球を落とすことができます。これにより、不運なライから救済され、公平なプレーが可能になります。
ただし、注意が必要なのは、池や小川などの水のある障害物の中にある動かせない障害物に対する救済は、異なる規則が適用されるということです。水のある障害物の中にある動かせない障害物の場合は、水のある障害物に対する救済の選択肢の中から選択する必要があります。例えば、球が最後に越えた地点の反対側の岸にドロップしたり、ホールと球を結んだ直線上で、球が最後に水のある障害物を越えた地点から後方に2クラブの長さの範囲内にドロップしたりすることができます。これらの選択肢は、状況に応じて適切なものを選ぶ必要があります。
動かせない障害物に対する救済を受ける際は、競技委員や同伴競技者に確認することで、誤った処置をして罰を受けることを防ぐことができます。規則を正しく理解し、適切な救済を受けることで、スムーズな競技進行と公平なプレーを楽しむことができます。
救済を受ける際の注意点
競技中に邪魔な物があって困った時、定められた方法でその物から逃れることを「救済」と言います。この救済を受けるには、いくつか気を付けなければいけない点があります。まず、本当に救済を受けて良いのかどうか、よく考えなければいけません。例えば、木の根っこが少し見えていても、自分の立ち位置やスイング、球の転がりに全く影響がない場合は、救済を受ける必要はありません。救済が必要かどうかを判断する際は、単に邪魔な物があるというだけでなく、実際にプレーに影響があるかどうかを基準に考えることが大切です。
次に、救済を受ける権利があると判断した場合、決められた手順に従って正しく行わなければいけません。まず、邪魔な物から最も近い、かつプレーできる場所に球を落とせる地点を見つけます。これを「基点」と呼ぶのですが、この基点の決め方を間違えると罰則が加算されるので注意が必要です。基点が見つかったら、その地点からクラブ1本分の範囲内に球を落とします。この時、必ず肩の高さから球を落とさなければいけません。誤って手から離してしまう、あるいは故意に低い位置から落とすと、これも罰則の対象になります。また、球を落とした場所が再び邪魔な物の影響を受ける場所だったり、コース外に出てしまったりした場合には、もう一度落とす必要があります。このように、救済を受ける際には、細かいルールがいくつも存在します。
これらのルールを全て暗記するのは大変ですし、状況によっては判断に迷うこともあるでしょう。そんな時は、一緒に競技をしている仲間や、競技のルールに詳しい役員に相談するのが一番です。自分だけでの判断で進めてしまうと、後から罰則を科せられる可能性もあります。ですから、疑問点はすぐに解決するように心がけましょう。ルールをよく理解し、正しく救済を受けることで、皆が気持ちよく競技を楽しむことができます。ゴルフはルールを守る紳士淑女のスポーツです。正しく救済を行い、フェアプレーを心がけましょう。
救済を受ける際の注意点 | 詳細 |
---|---|
救済の必要性の判断 | 単に邪魔な物があるだけでなく、実際にプレーに影響があるかどうかを基準に判断する。影響がない場合は救済不要。 |
決められた手順の遵守 |
|
相談 | ルールに不安がある場合は、仲間や役員に相談する。 |
ローカルルール
競技をする場所によっては、その場所に特有の特別なルールが設けられていることがあります。これをローカルルールといいます。ローカルルールは、その場所の地形や状況、あるいは一時的な措置に対応するために作られています。公式のルールブックに書かれている内容とは違う場合もあるので、注意が必要です。
例えば、コースの改修工事などが行われている場合、その区域はプレー禁止区域に指定され、ボールが入ってしまった場合は特別な救済処置がとられることがあります。また、環境保護のために特定の区域に立ち入ることが制限されている場合もあります。他にも、その場所に特有の自然条件、例えば地面に大きなひび割れがある場合などにも、ローカルルールが適用されることがあります。
競技を始める前には、必ずその場所のローカルルールを確認し、内容を理解しておくことが大切です。ローカルルールは、クラブハウスの掲示板に掲示されている場合や、スコアカードの裏面に印刷されている場合、あるいは専用の冊子として配布されている場合があります。同伴競技者やコースの職員に尋ねるのも良いでしょう。
ローカルルールを無視して競技を進めてしまうと、罰則が科せられる可能性があります。例えば、禁止区域に入ってしまった場合、打ち直しや罰打が加算されることがあります。また、誤った救済処置をとってしまった場合も、同様に罰則の対象となることがあります。
スムーズな競技運営のためにも、疑問点があれば解決してから競技に臨むようにしましょう。同伴競技者やコースの職員に確認することで、ローカルルールに関する誤解を防ぎ、気持ちよく競技を楽しむことができます。ルールを正しく理解することは、フェアプレーの精神にもとづき、他の競技者に対する配慮にもつながります。
ローカルルールの概要 | 詳細 | 確認方法 | 罰則 |
---|---|---|---|
定義 | 特定の場所に特有の特別なルール。公式ルールと異なる場合あり。地形、状況、一時的な措置に対応。 | 掲示、スコアカード裏面、冊子、同伴競技者・職員への確認 | 打ち直し、罰打 |
例 | 工事中の区域のプレー禁止、環境保護のための立ち入り制限、特有の自然条件への対応 | 同上 | 同上 |
重要性 | 競技開始前に確認・理解が必要。スムーズな競技運営、フェアプレー、他者への配慮につながる。 | 同上 | 同上 |
まとめ
競技を行う上で、ゴルフコースには様々な物が置かれています。これらはプレーの進行を左右する大切な要素であり、大きく分けて二つの種類があります。一つは動かせる物、もう一つは動かせない物です。
動かせる物には、落ち葉や小枝、石、レーキなどが含まれます。これらはプレーヤーが自由に動かすことができます。自分の球が打ちにくい場所にこれらの物がある場合は、邪魔にならない場所に移動させましょう。ただし、球が動いてしまうとペナルティが課されるので、球の近くにある物を動かす際は細心の注意が必要です。また、動かしたことで球がより打ちやすくなるように意図的に配置を変えることは禁止されています。
一方、動かせない物には、スプリンクラーヘッド、杭、境界杭、橋などが挙げられます。これらはコースの一部と見なされ、動かすことはできません。球がこれらの物の近くに止まってしまった場合は、そのまま打つか、ルールに則って救済を受ける必要があります。例えば、球がスプリンクラーヘッドのすぐそばにあり、スタンスの邪魔になる場合は、無罰で球を動かすことができます。
救済を受けるには、いくつかの種類があり、状況に応じて適切な救済方法を選択しなければなりません。例えば、球がカート道路上にある場合は、カート道路から球を拾い上げて、道路の端に最も近い箇所で、ホールに近づかないように球を置き直すことができます。この際、球を拾い上げる前に必ずマーカーで球の位置をマークし、周りの人に救済を受けることを宣言する必要があります。救済を受ける際のルールは状況によって異なるため、ルールブックで確認するか、競技委員に質問することが大切です。
加えて、コースごとに独自のルールが定められている場合があります。これらのローカルルールは、プレー前に必ず確認しましょう。例えば、地面に埋め込まれた石を動かせるかどうかなど、通常のルールとは異なる取り決めがされている場合があります。これらのルールを理解せずにプレーすると、ペナルティを受ける可能性があります。
ルールを正しく理解することは、楽しく、公正なプレーをする上で不可欠です。ルールブックを参考にするだけでなく、実際にコースでプレーすることで経験を積み、より深くゴルフを理解し、一層ゴルフを楽しめるようになるでしょう。
種類 | 対象物 | 動かせるか | 備考 |
---|---|---|---|
動かせる物 | 落ち葉 | ○ | 球が動くとペナルティ。 意図的に有利になるように配置変更してはならない。 |
小枝 | ○ | ||
石 | ○ | ||
レーキ | ○ | ||
動かせない物 | スプリンクラーヘッド | × | スタンスの邪魔になる場合は無罰で動かせる場合もある。 ルールに則って救済を受ける必要がある。 |
杭 | × | ||
境界杭 | × | ||
橋 | × |
- 救済方法:状況に応じて適切な救済方法を選択。例:カート道路上にある場合は、道路の端に最も近い場所でホールに近づかないように置き直す
- 救済を受ける際のルール:状況によって異なるため、ルールブックを確認するか競技委員に質問する
- ローカルルール:コースごとに独自のルールがあるため、プレー前に確認する