
ゴルフのカット:二つの意味
たいていの試合では、四日間にわたって行われますが、最初から最後まで試合に出られるとは限りません。二日目を終えた時点で、成績の悪い選手は、三日目と四日目の試合に出ることができなくなります。この、二日目の終わりでふるい落とされることを「予選落ち」と言います。どの程度の成績であれば、三日目の試合に出られるのか、その境目のことを「予選通過基準線」と言います。この基準線は、試合ごとに変わり、出場している選手の人数や、試合会場の難しさなどを考えて決められます。上位何人まで、あるいは上位何割まで、といった形で決められることが多いです。
この予選通過基準線付近で試合をしている選手にとっては、まさに運命の時です。少しでも悪い点を取ってしまうと、予選落ちしてしまいます。そのため、二日目の最後の穴付近では、とても張り詰めた空気が流れます。予選通過基準線ギリギリの選手たちは、通過するために、持てる力のすべてを出し切ろうとします。見ている方も、手に汗を握るような緊張感です。時には、悔し涙を流しながら、試合会場を去る選手もいます。勝負の世界の厳しさを改めて感じさせる瞬間です。
予選通過できるかどうかは、選手にとって大きな意味を持ちます。試合に出続けることは、賞金を獲得するチャンスが増えるだけでなく、ランキングのポイントにも影響します。ランキングが上がることで、さらに大きな試合に出場できる機会も増えます。また、スポンサーからの注目を集めることにもつながります。反対に、予選落ちが続くと、ランキングが下がり、試合に出場することさえ難しくなることもあります。経済的な不安も大きくなり、選手生命にも関わってきます。そのため、選手たちは、予選通過のために、日々厳しい練習に励んでいます。技術の向上はもちろんのこと、精神的な強さも求められます。プレッシャーの中で、冷静に自分のプレーをすることが、予選通過の鍵となります。