ドーミー

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マッチプレー必勝への道!ドーミー徹底解説

勝負の世界で用いられる「ドーミー」とは、マッチプレー形式のゴルフ競技において、優位に立っている競技者が、リードしているホール数と残りのホール数が同じになった状態のことを指します。具体的に説明すると、例えば18ホールのマッチプレーで、15ホールを終えた時点で3ホールリードしている、つまり3アップの状況であれば、残りのホール数は3ホール。この時に「3ホールリード」と「残り3ホール」が一致するので、この状態がドーミーとなります。また、8ホールのマッチプレーで6ホール終了時点で2アップの場合も、残り2ホールで2アップのためドーミーです。 ドーミーの状態になると、リードしている競技者は、残りのホールで1つでも引き分け以上の結果、つまり勝ちか引き分けで良いのでそのホールを取れば、最終的な勝利が確定します。3ホールリードで残り3ホールのドーミーの状態であれば、次の1ホールでリードしている競技者が勝てば4アップで残り2ホールとなり、その時点で決着。引き分けであれば3アップで残り2ホール、負けても2アップで残り2ホールなので、いずれの場合もリードを維持したまま競技終了となり、勝利となります。 逆に、劣勢の競技者は、残りのホール全てに勝利しなければ逆転は不可能という、非常に厳しい状況に追い込まれます。3ホールビハインドで残り3ホールであれば、次のホールで負ければ4ダウンで競技終了。引き分けでも3ダウンで残り2ホール、つまり勝つしか逆転の可能性は残されていません。まさに背水の陣であり、崖っぷちに立たされた状態と言えるでしょう。 この「ドーミー」という言葉の語源には諸説ありますが、フランス語で「眠る」を意味する「dormir(ドルミール)」に由来するという説が有力です。リードしている競技者は、まるで勝利を確信して眠っているかのように、落ち着いた気持ちでプレーできることから、ドーミーと呼ばれるようになったと言われています。盤石の態勢を築いた競技者の余裕と、後がない競技者の焦燥感。この対比が、ドーミーという言葉に込められた独特の緊張感とドラマを生み出していると言えるでしょう。